顎関節症・歯ぎしり
顎関節症・歯ぎしりでは顎関節まわりの強い筋緊張がみられます。
顎関節症では筋緊張が顎関節の軸を歪ませてしまうので、スムーズな口の開閉ができなくなります。
そして筋緊張の原因は顎にはありません。手足や腰に顎関節まわりの筋肉を緊張させる原因点が潜んでいます。
歯ぎしりは肉体的・精神的ストレスが原因となり、無意識の噛みしめ動作を続けることで顎関節まわりの強い筋緊張を引き起こします。
歯ぎしりも顎ではなく、腰や背中に原因点が潜んでいます。
顎関節症も歯ぎしりも、顎から離れた原因点を治療します。
顎関節症 症例2
「カクンと痛む顎関節」症例
患者
女性(20代)
来院
2019年3月
通院
週1~2回
通院回数
3回
症状
口を開くと右の顎が痛い。口を開けづらく、上下の歯の間は指2本分までしか開けられない。それ以上開けようとすると顎が痛む。我慢して開くとカクンと指3本分まで開く。痛みがひどいときは頭痛もする。
顎が痛いのは中学生のころから。5年前から症状が悪化してきた。
当院で顎関節症の治療をしていると知って来院された。
治療内容と経過
[初診]
× 口を開くと右の顎が痛い。
× 口を開けづらい。
顎関節に効果のあるツボと側頭部を緩めるツボを計4か所選び鍼する。痛まず開けられる幅が指2本分→指3本分以上にひろがる。カクンとする感じはある。
[3診目]
○ 口を開くと右の顎が痛い。
△ 口を開けづらい。
普通に口を開ける分には痛くない。手足腰のツボ4か所に鍼する。口の開閉がスムーズになった。
カクンとする感じは残っているが、痛みなく開閉できるようになった。3回目の治療で終了。
同時に治療した症状
なし
使用した主なツボ・活法整体
玉陽R 膀胱愈R 養老LR 外谷R 合谷R
考察
顎関節は手足腰と連動しており、手足腰のツボへの鍼治療で口が開閉しやすくなりました。
カクンとする感じは口を斜めに開く癖がついていることが原因と考えられます。
首などへのさらなる治療で改善した可能性があります。
※結果には個人差があります。効果効能を保証するものではありません。
顎関節症 症例1
「急にアゴがギクシャクしだした」症例
患者
女性(40代)
来院
2019年3月
通院
週2回
通院回数
2回
症状
先日から左の顎が開きづらく、噛みしめづらくなった。口の開け閉めで顎がギクシャクする。無理に口を開こうとすると顎の関節部分が痛む。噛みしめると噛み合わない感じ。
とくに思い当たる原因はない。顎が痛くなったのは初めて。
以前、腰の治療で来院したことがあり、顎にも効果があるかもしれないと思い来院された。
治療内容と経過
[初診]
× 左の顎が開きづらいて痛い
× 噛みしめると噛み合わない感じ
左右の顎の関節に触れて確認すると、左の顎関節が狭くなっている。触れられた患者さんも差がわかる。
口の開きは約指1.5本分で痛みが出始める。噛む筋肉も左側が緊張して圧痛がある。
顎の開きに効果のある手のツボと側頭部の緊張に効果のあるツボに鍼する。口の開き指1.5本分→2.5本分まで改善。
次に噛みしめに効果のある腰のツボに鍼をした。噛み合わせの違和感が減少した。
[2診目]
○ 噛みしめると噛み合わない感じ
△ 左の顎が開きづらくて痛い
噛みしめは大丈夫。口の開きはもう少し開けそう。手のツボに鍼すると指3本分まで改善し、痛みもない。2回目の治療で消えた。終了。
同時に治療した症状
なし
使用した主なツボ・活法整体
養老L 外谷L 膀胱愈L
考察
顎関節症は顎から離れた所の緊張が原因です。顎は引っ張られて歪んでいるのです。
このケースのように顎関節の治療は痛む顎には触れず、手や腰にある原因点への治療が効果的です。
※結果には個人差があります。効果効能を保証するものではありません。