腕の痛み
過去に施術した腕の痛みの症例を一部ご紹介します。
腕の痛みの多くは首や肩が原因です。肩甲骨の動きが重要なポイントです。
【腕の痛み 症例4】
「肘を伸ばすと腕がズキンと痛む」症例
患者
女性(60代)
来院
2018年2月
症状
干した布団を取り込んでいるときに躓いて、布団を抱えたまま転んだ。
幸い外傷はなかったが、翌日から右前腕の内側がズキンと痛む。
曲げた肘を伸ばす動作と、腕を外側に捻る動作をすると痛む。動かさなければ何ともない。
治療内容と経過
転んだ瞬間のことは覚えていない。
布団を抱えていた右腕が下敷きになったらしい。しかし痛むのは床にぶつかった腕の外側ではなく内側である。
瞬間的に布団を強く抱きしめたため、内側の屈筋が強力に縮み、「こり」の状態になっていると考えた。だから肘が伸びづらくなっており、無理に伸ばすと痛むのだろう。
治療目標は屈筋を柔らかくすること。
[初診] 上腕二頭筋に触れると硬いこり感がある。そこでまず腕全体に効果のあるツボに鍼をすると、肘が伸ばしやすくなった。
肘の内側(小指側)に場所がしぼられてきた。小指側を伸ばしやすくする肩のツボに鍼をすると、それも消えた。
[3診目] 手首を曲げたときに手首の小指側が突っ張る。状況が変わったので活法(整体)に切り替える。活法3手で突っ張りが消えた。
3回目の治療で終了。
同時に治療した症状
なし
使用した主なツボ・活法整体
・六谷R ふくら5R
・扇 カスミ 半月の調整
考察
瞬間的に痛めたときはどんな体勢をしていたか憶えていないものです。
とっさの行動には大きく回避と硬直があります。今回は布団の抱きしめという「硬直」行動と推察されました。
事故の瞬間は脳の制御が外れて火事場の馬鹿力が発揮されます。そのため自分で自分を壊してしまうことがあります。
そうしてできた硬直を緩めることで良い結果を得られました。
腕の痛み 症例3
患者
女性(70代)
来院
2017年12月
症状
右腕が重だるく痛い。場所は小指側から腕の後ろを昇って肩甲骨のあたりまで。
思い当たる原因はないが疲れが溜まっていた。
腕を動かすことはできる。
治療内容と経過
[初診] 腕を動かしても大丈夫なので活法整体で動かしやすくしてから整動鍼治療をする。
原因となる首と肩甲骨のツボに反応がある。ここを緩めると違和感がなくなった。
[2診目] 少しだけだるさがある程度。ツボを減らして治療する。
[4診目] 症状はない。肩こりを緩めておく。
同時に治療した症状
肩こり
使用した主なツボ・活法整体
・六谷R ふくら4、5R
・肩のこり抜き 神経ストレッチ
考察
手首から肩甲骨・首までの緊張が腕の症状の原因でした。
複雑な要素はなく、緊張と共に素直に取れていきました。
腕の痛み 症例2
患者
女性(30代)
症状
2週間前、左肩に重いバッグをかけて長時間歩き回ったら左腕が痛みだした。
場所は肘から下の小指側で、筋肉痛のように常に一定の痛み。
特にギアチェンジなど手首を押し込むときがつらい。肩こりも左に感じる。
治療内容と経過
[初診] まず首と肩を活法整体で緩め、肘と肩に1箇所ずつ鍼をする。
それから肘を緩めると治療ベッドに手首を着いても(ギアを押し込む動作)痛まなくなった。
考察
左肩に長時間負荷がかかっていたために、首肩の筋肉が緊張し、神経を圧迫していました。
痛みは肘から下でしたが、そこが原因ではないので触れませんでした。
腕の痛み 症例1
患者
女性(30代)
症状
一ヶ月前から首が痛みだした。それから右腕に鈍い痛みが出始め、さらに痺れてきた。
最初は手先の細かい作業をした時に悪化していた。3日前から何もしなくても症状が強くなった。
治療内容と経過
[初診] 首と肩甲骨を活法整体で緩めると肘から指先までの症状はとれた。
それから首に2ヶ所、肩甲骨に1ヶ所鍼をすると肘から上の症状もとれた。
[2診目](1年後) 肩こりで来院。腕の痛み痺れはあれ以来出ていない。肩をゆるめて終了。
考察
強い首肩こりが原因で腕へ続く神経が圧迫されて痛み痺れていました。
肩こりの施術に技2つと鍼を加えただけで、腕の施術の基本は肩こりの施術です。