骨盤矯正の理論
骨盤矯正の理論
骨盤矯正ってどんな理屈でどこを矯正するの?
まず骨盤の場所から確認しましょう!
※ここからはマニアックな内容になります!知らなくても施術を受けるのに全く問題ありません。
骨盤とは
よく健康番組などで、「骨盤は体の土台」と言われますが、骨盤とは何なのでしょう?
ほとんどの方は「大体この辺のことかな?」くらいの認識でしょう。
これは骨盤を背中の方から見た図です。
骨盤を簡単に説明いたしますと、大きなパーツは3つ。
左右の寛骨(かんこつ)と、その間に挟まれた仙骨(せんこつ)をまとめて「骨盤」と呼んでいます。
(寛骨は3つの骨が合体したもので、ウエストのあたりを腸骨(ちょうこつ)、お尻の下の方を坐骨(ざこつ)、股間の方を恥骨(ちこつ)と言います。)
寛骨には大腿骨(だいたいこつ・足の骨)が繋がって、ここが股関節になります。
仙骨は背骨と繋がっています。
そのため骨盤が歪むと、足の長さの左右差ができたり、体が傾いて姿勢が悪くなったりします。
逆に言うと、骨盤を整えるためには骨盤・股関節・腰の背骨の3つを整える必要があります。
骨盤の歪みで一番問題となる関節は、寛骨と仙骨が繋がる「仙腸関節(せんちょうかんせつ)」と寛骨同士が繋がる「恥骨結合(ちこつけつごう)」です。
この2つのうち、施術するのはお尻側の仙腸関節です。
よく出産などで「骨盤が開く」と言うのは、股間の恥骨結合が緩んだ状態です。
これを矯正する場合も仙腸関節を施術します。
要は前後のバランスなので、後ろ(仙腸関節)を緩めれば自然と前(恥骨結合)が締まります。
そのためデリケートな恥骨結合周辺に触れる必要はありません。ご安心ください。
骨盤矯正で狙うポイント
まずレインボーブリッジのようなワイヤーで吊られた橋をイメージしてください。
そしてその橋が歪んでいるとします。
橋(骨盤)が歪んでいるのは、鉄骨(骨)がズレているのでしょうか?
鉄骨を吊っているワイヤー(筋肉)が突っ張っているのでしょうのか?
答えは「両方」です。
骨のズレは、正確には「関節」の歪みです。
ですからアプローチするポイントは「筋肉」と「関節」になります。
骨盤の歪みは骨が悪いのではありません。
骨盤矯正にはいくつかの方法がありますが、当院では主に骨盤を歪ませている「筋肉」にアプローチしていきます。
その理由は、骨盤の関節は、ほとんど動かないからです。
解剖学でも、お尻側の仙腸関節は、たくさんの靭帯で固定されている「半関節」といって、関節の形をしていてもほとんど動かないとされています。
(この関節が少しは動くことを日本で始めて確認した解剖学者から聞いた話では、それまではまったく動かないと考えられていたのですが、その部分に注目して十数体の解剖を行ったところ、ほんの数ミリ動くことがわかったそうです)
前側の恥骨結合もほぼ動かない軟骨結合です。
このほとんど動かない関節をむりやり歪ませているのは「筋肉」しかありません。
普段の生活習慣などが偏った筋肉のコリを作り、これが骨を引っ張って関節を歪ませます。(これを張力説といいます)
そのため骨盤を引っ張っている筋肉が緩めば、ほとんどの歪みは解消してしまいます。
骨盤の関節はもともと靭帯で強力にロックされていますから、筋肉さえ緩めばバキッと矯正しなくても軽い力で正常な位置に戻ります。